Googleサーチコンソールでクリック数などの指標値を確認する際、「データの辻褄が合わない」という事象がよく発生します。その原因について説明します。
全てのクエリの情報が表示される訳ではない
Googleサーチコンソールでは、クリック・表示のあった全てのクエリが確認できるわけではありません。Search Console ヘルプにも以下のように記載されています。
検索パフォーマンス レポートでは、ユーザーのプライバシー保護のため、一部のデータを表示しないことがある。たとえば、実行回数が非常に少ないクエリや、個人情報または機密情報を含むクエリは、トラッキングされないことがあります。内部的な制限により、Search Console によって保存されるデータ行は上位のものに限られ、すべては保存されません。そのため、匿名化されたクエリに限らず、一部のクエリは表示されません。代わりに、プロパティ全体で特に重要なクエリを表示することに重きが置かれています。
Search Console のデータについて
この理由から、全体の数値と、クエリ毎のデータの合計値は一致しないことがほとんどです。
フィルタ条件に「ページ」を指定している
フィルタ条件に「ページ」を指定していると、データの集計方法が変わります。
例えば、「A」というクエリで「https://example.com/a/」と「https//example.com/b/」の2ページが同時に表示された場合に、サイト全体のデータでは表示回数は「1」とカウントされます。一方で「ページ」をディメンションに指定した場合には表示回数は「2」とカウントされます。
単一のページのみデータを確認する場合には問題は発生しづらいですが、URLを部分一致で指定してディレクトリ単位のデータを集計する場合などにデータの不整合が起きるので、注意が必要です。
巨大なプロパティの場合、データが欠落する場合がある
月間の表示回数が数千万回に達するような巨大なプロパティの場合、データが欠落して指標値が低く表示される場合があります。クリック数は正常に表示されても、表示回数が低めに表示されることが多いです。
トラフィックが極端に多いサイトでないと発生しない、かなり珍しいケースですが、欠落の恐れがある場合には、サブドメインやサブディレクトリ等の単位でGoogleサーチコンソールのプロパティを分割して作成することをお奨めします。
他のツールとタイムゾーンが異なる
GoogleサーチコンソールのタイムゾーンはPT(太平洋時間)となっており、他のツールと日時がずれる場合が多いです。例えば、Googleアナリティクスでのタイムゾーンは、管理者のローカル タイムゾーンに基づいているため、JST(日本標準時)になっている場合が多く、17時間(サマータイムであれば16時間)の時差があります。
まとめ
様々な制約からデータの欠落やずれが発生するのは仕方のないことですが、大事なのは、データを比較する際の条件を揃えることです。Googleサーチコンソールでデータが合わなくなるケースを把握しておきましょう。
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