こんにちは、Webサイト分析ツール「アナトミー」開発チームの宇都宮です。
Google検索には、検索するユーザーが位置情報に応じて適切な検索結果を表示する仕組みがあります。皆さんも経験があると思いますが、「コンビニ」というキーワードで検索した際には現在自分がいる場所の近くにあるコンビニの情報が表示されたりしますよね。
サイトを制作する際、サイトのターゲットが海外のユーザーであるケースや国内でも特定の地域に済む方をターゲットとすることがあります。ローカル検索という仕組みがある以上、事前にその地域でGoogle検索をした場合の検索結果がどうなっているのか把握しておくことはとても重要です。
この記事では、Googleが提供するウェブブラウザ Chromeの設定や、Googleにアクセスする際のURLにより、特定の地域における検索結果を表示する方法を解説します。
Chromeの開発者向けツールで地域を設定する方法
Googleが提供するChromeブラウザには、開発者向けの機能をまとめた DevTools と呼ばれるツールが用意されています。Chromeを開き、F12キーをクリックすると DevTools を起動することができます。
DevTools を起動した状態で、コンソールと表示されている左隣にあるメニュー部分（下記スクリーンショット赤枠）をクリックするとポップアップメニューが表示されます。ポップアップメニュー内にある「センサー」をクリックして機能を有効化しましょう。コンソールが表示されていない場合は、エスケープキー（escキー）をクリックしてみてください。
センサー機能では、アクセスする際の緯度、経度、タイムゾーンID、言語/地域を指定することができます。デフォルトでは「オーバーライドなし」となっています。場所のプルダウンから「Tokyo」を選んで、Googleで「コンビニ」と検索してみましょう。
検索結果を見ると、新宿区西新宿の検索結果が表示されました。
では、緯度経度を北海道旭川市に変更して検索してみましょう。今度は旭川市付近のコンビニの情報が表示されました。このように、任意の地域を指定して検索結果を表示することができます。
上手く設定が反映されない場合は、シークレットブラウザを使用してみてください。また、Chromeの位置情報権限を有効にしていないと、設定が上手く効かない場合がある様です。
Googleのクエリパラメータで国を設定する方法
アクセスする 国 を指定するだけであれば、クエリパラメータを使ったシンプルな方法があります。
Google にアクセスする際のURLに、国を表す gl パラメータと、言語を表す hl パラメータを付与して検索します。
例えば、フランス で フランス語 の検索結果を見たい場合は以下の様に指定します。イコール（＝）の後に続く文字列で国と言語を指定します。下記例では国部分がフランス、言語部分がフランス語を表す「fr」を指定しています。
https://www.google.com/webhp?gl=fr&hl=fr
指定できる値はそれぞれ以下ページで確認することができます。国は239種類、言語は83種類ありました。（2024年4月時点）
指定できる国の一覧
https://developers.google.com/custom-search/docs/xml_results_appendices?hl=ja#countryCodes
指定できる言語の一覧
また、地域とは文脈が異なりますが、検索結果を個人向けにカスタマイズするパーソナライズド検索機能を無効化するパラメータ「pws=0」も付加すると個人の属性に依存しない検索結果を確認することができます。
まとめ
検索する際の地域を指定する方法は、開発者向けの DevTools を利用する方法とパラメータを利用する方法、二つの方法がありましたね。DevTools を使う方法は開発者向けだけあって少し敷居は高いですが、詳細な緯度経度まで指定することが出来ました。パラメータを利用する方法はシンプルで開発者以外でも容易に試すことができますね。特定地域向けのサイト制作をする際は上記方法で現地の検索結果を調査してみてください。
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