SEOに効果的なURLとは?

WebページのURLは、SEO を考慮すると、クローラーが認識しやすく、インデックス登録されやすい文字列を使うことが大切です。また、複数の URL を link タグで関連付けたり、サイトマップでクローラーに URL を通知することも、SEOの内部施策の一つであるクローラビリティの改善につながります。

この記事では、SEO と URL の関係や影響、設定方法を紹介します。

目次

Googleが推奨するURLとは?

ページのURL について、Googleは以下の8つのルールに対応することを推奨しています。

  1. URL にローマ字表記を使わない
  2. 2 単語以上はハイフンを付ける
  3. index.html に canonical タグを記述する
  4. canonical タグのURLで日本語は UTF-8 形式を使う
  5. PC 版/モバイル版 URL を link タグで指定する
  6. HTTPS に対応する
  7. サイトマップでURLを指定する
  8. 絞り込みパラメータを含む URL を robots.txt でブロックする
  9. 不要なパラメータを削除してURLを短縮化する
  10. 日本語ドメイン・URLは避ける

URLにローマ字表記を使わない

URLは ”syouhin” のようなローマ字表記ではなく ”product” のような英語表記にします。

Google は URL に含まれるローマ字を日本語ではなく、英語として解釈します。そのため、ローマ字表記をすると、その URL がどのキーワードに関係しているのか認識されないばかりか、ローマ字表記によっては別の意味に誤解される可能性もあります。

仮に ”syouhin” で検索しても、検索結果には”商品”で検索した結果が代わりに表示されるので、SEOの観点では、URL にローマ字を積極的に使う理由はありません。

ローマ字表記の代わりに短い英語表記にします。

例:

https://example.com/printing-service
×https://example.com/insatsu-sabisu

2単語以上はハイフンを付ける

URL の一部が 2 単語以上続くときは、単語と単語の間をハイフンで区切ります。

英語表記では、単語が 2 つ以上連続するとき、単語と単語の間にスペースが入ります。「URL は英語表記にする」というルールを先ほど説明しましたが、URL には仕様上、スペースが入れられません。

そこで、URL はスペースをハイフン「-」に置き換えて表現します。Google は、URL 中のハイフンの前後をそれぞれ単語として認識できるようになります。

なお、区切り文字のない /goingonapicnic.html のような URL は、Googleが ”go” や ”picnic” という単語を認識できず、この URL が誤った検索インデックスに登録されることがあります。また、アンダースコアも区切り文字として認識されません。

複数の単語を連結した URL にするときは、ハイフンを使って間を区切ります。

例:

https://example.com/going-on-a-picnic
×https://example.com/going_on_a_picnic
×https://example.com/goingonapicnic

index.html に canonical タグを記述する

/ と /index.html のどちらのURLでもアクセスできる場合、canonical タグを追加します。

Google は URL ごとに検索インデックスに登録します。TOP ページの URL が / と /index.html の2種類あるときも、Google は2つの URL を別々のページとみなして処理します。

そしてページの評価は URL に対して行われます。同じページなのに複数の URL があると、外部リンクなどの評価が分散してしまい、結果的に検索順位がなかなか上がらないといった不利益を受けます。

「2つの URL が同じページであること」を検索エンジンに伝える方法が、canonicalタグです。これを「URL の正規化」と呼びます。

index.html は特殊なファイルで、 https://example.com/ のように index.html のない URL でも、 https://example.com/index.html のように index.html をつけた URL でも表示できます。「2つの URL は同じページ」なので、URL の正規化を行います。

URL の正規化をするときは、よく使われる方の URL を 1 つ選び、その URL を canonical タグで指定します。通常、短い表記の URL を canonical タグで指定します。

例:https://example.com/ と https://example.com/index.html が同じページで、正規化するURLを https://example.com/ に設定する場合

<link rel="canonical" href="https://example.com/">

canonical タグのURLで日本語はUTF-8形式を使う

canonical タグの URL で日本語を指定するとき、UTF-8 形式で記述します。

URL は仕様上、英数字や記号のみで表現することになっていて、日本語を含める場合は UTF-8 形式(パーセントエンコーディングと呼びます)に置き換える必要があります。

canonicalタグで正規化 URL を指定するときも、同じように UTF-8 形式で URL を指定します。

URL の書式を間違えると canonical タグの指定が無効になり、ページの評価分散といった問題が解決できません。

URL のパーセントエンコーディングは、ブラウザのアドレスバーからコピーするのが簡単です。

たとえば、ブラウザのアドレスバーに example.com/換気扇/ と表示されている部分をコピーし、ペーストすると次のようなURLが得られます。

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これがパーセントエンコーディングされたURLです。

例:

■正しい例
<link rel="canonical" 
      href="https://example.com/%E6%8F%9B%E6%B0%97%E6%89%87%E6%8E%83%E9%99%A4/">

■間違った例
<link rel="canonical" 
      href="https://example.com/換気扇/">

PC版/モバイル版URLをlinkタグで指定する

PC・モバイルで同一URLが推奨ですが、PC 版とモバイル版が別々の URL になっているときは、相互の URL を link タグで指定します。

PC 版とモバイル版の URL が存在するとき、Google は 2 つの URL をインデックスに登録します。何も対処しない場合、検索結果に PC 版とモバイル版の両方の URL が表示されたり、PC で検索するとモバイル版の URL が表示されたりするなど、検索したユーザーにとって不便な結果が起こります。

alternate タグとcanonicalタグを記述する

PC 版ページにはモバイル版の URL を alternate タグで指定し、モバイル版ページには PC 版の URL を canonicalタグ で指定します。

例:PC版が https://example.com/ で、モバイル版ページが https://example.com/sp/ の場合

■PC版の記述
<link rel="alternate" media="only screen and (max-width: 640px)"     href="https://example.com/sp/">

■モバイル版の記述
<link rel="canonical" href="https://example.com/">

また、PC版ページにスマホからアクセスされた場合、スマホ版へリダイレクトし、スマホ版ページにPCブラウザからアクセスされた場合は、PC版へリダイレクトしておきます。

HTTPSに対応する

WebサイトのHTTPS(SSL)対応はSEOに効果があります。Google は HTTPS対応のサイトをSEOで優遇すると明言しているためです。

HTTPS をランキング シグナルに使用します

こうした理由から、Google では過去数か月にわたり、Google のランキング アルゴリズムでのシグナルとして、暗号化された安全な接続をサイトで使用しているかを考慮に入れたテストを実施してきました。この実験ではよい結果が得られているため、ユーザーがもっと安全にサイトを閲覧できるよう、すべてのサイト所有者の皆様に HTTP から HTTPS への切り替えをおすすめしたいと考えています。

Googleウェブマスター向け公式ブログ

通信を暗号化すると、ネットワーク経路での改ざんを防げるため、HTTPS化していないサイトに比べ、安全なサイトと言えます。HTTPS に対応しないと、SEOで不利な扱いとなり、ブラウザにも「保護されていない通信」とラベル表示されます。

既に大半のサイトは HTTPS に対応し、またHTTPS対応に必要なサーバー証明書も安価になってきています。

HTTPSへの対応は、「SEO向上の効果」というよりは、「対応してようやくSEOのスタートライン」というレベルといっても過言ではないでしょう。

Let’s Encrypt でHTTPS対応する

サーバー証明書を取得して、サーバーにインストールします。

Let’s Encrypt は、Mozilla や Cisco Systems が出資する認証局(サーバー証明書の発行を行う団体)で、サーバー証明書を無料で取得・更新できます。

当サイトでも、Let’s Encrypt を使っています。

サイトマップでURLを指定する

クローラーがページを巡回しやすくし、SEO効果を高めるために、「XML サイトマップ」と呼ばれる URL 一覧を作成します。

サイト巡回の仕組み

クローラーは、人間と同じように、サイト内のリンクをたどりながら、新しいページを発見します。

また、大規模なサイトでは、ページを巡回する頻度が低くなり、検索結果に反映されるまでに時間がかかることがあります。

「XMLサイトマップ」と呼ばれるファイルがあると、クローラーがこのファイルを参考にして、サイト内を効率的に巡回できるので、SEO効果が向上します。

XMLサイトマップを生成する

「XMLサイトマップ」はツールを使って作成し、サーバーにファイルをアップロードします。

サイトマップをサーチコンソールで登録すると、Google がサイトマップを認識できます。

絞り込みパラメータを含むURLをrobots.txtでブロックする

絞り込み検索で複雑な条件を指定したときなど、重要度の低いURLをクローリング対象外にして、サイト全体のクロール速度を上げます。

EC サイトなどでは、多数のパラメータを含む URL(例えばカテゴリと価格と色で絞り込んだ URL など)があるので、サイト全体の URL 数が多くなり、全ページをクローリングするのに時間がかかります。結果として、新商品の追加や価格の変更、キャンペーン追加といったサイトの変更を行っても、検索結果へ反映されるまで時間がかかることになります。

よって複雑な条件で絞り込んだときの URL や、Google 検索でヒットすることが少ないURL をクローリング対象から外します。クローリングする URL 数を減らすには、robots.txt を設定します。

例:最低価格を示すパラメータ min-price が含まれるURLをクローリングの対象外にするときの robots.txt の設定

User-Agent: *
Allow: /
Disallow: /*?min-price=
Disallow: /*?*&min-price=

不要なパラメータを削除してURLを短縮化する

URLに含まれる不必要なパラメータを除去し、URLをできるだけ短くします。クローラーが処理するURL数が軽減されることになり、インデックス処理が効率化されることから、URLパラメータの除去もSEO対策の一環と言えます。

不必要なパラメータを含むURLとは、セッション情報やアクセス解析用のパラメータを含むURLのことを指します。

例:

https://example.com/product/abc/
×https://example.com/product/abc/?lp=googleads1&click=btn2&sessionid=1234567890

Googleも、URLをシンプルにすることを推奨しています。

特に複数のパラメータを含む URL など、過度に複雑な URL は、サイト上の同じまたは同様のコンテンツを表す多数の URL を不必要に作成し、クロールの際に問題が生じることがあります。その結果、Googlebot で必要以上に帯域幅を消費したり、サイトのすべてのコンテンツをインデックスに登録できないことがあります。

シンプルな URL 構造を維持する – Search Console ヘルプ

日本語ドメイン・日本語URLは避ける

最近になって、ドメインやURLに日本語を使えるようになりました。

検索結果での視認性が高く、クリック率の向上が見込めるなど、メリットはありますが、デメリットも大きく、あまりおすすめはできません。

日本語ドメイン・日本語URLのSEO上のデメリット

日本語ドメインは、ブラウザ以外では日本語表示されません。「Punycode」によって、全く違う文字列に置き換えられてしまいます。そのため、SNSやメールでの視認性が著しく下がるうえ、被リンクももらいにくくなってしまいます。

また、日本以外の国では、日本語入力を別途設定したうえで入力しなくてはならないため、かなり使い勝手の悪いサイトになってしまいます。

結果として、視認性やユーザビリティが低いサイトとなってしまい、SEO評価も下がってしまうことが予想されます。

テクニカルSEOの基となる検索の仕組みに関するセミナーを実施中

URLの調整によって検索エンジンへの評価を改善することは、「テクニカルSEO」と呼ばれる手法の一つです。

そのテクニカルSEOを行う上で、Googleの検索の仕組みを理解することは必要不可欠です。

検索の仕組みを知り、現状の把握、具体的施策ができるように、弊社では「Google公式SEOガイド読解セミナー【検索の仕組み編】」というセミナーを実施しています。

テクニカルSEOをこれから実践する方にとって最適な内容になっているので、ぜひご参加ください。

まとめ

以上、SEO に効く URL の決め方と関連する設定を説明しました。

なお、既に公開された URL の変更は、ミスが起きやすいことに注意しましょう。

URL を変更する前に、現時点でランキングやクローラーの巡回に影響が出ているかどうかを調べてみることをお勧めします。

そのうえで URL を変更する場合、必ずサーバー側の設定で 301 リダイレクトを行い、旧 URL から新 URL へ評価が引き継がれるようにしてください。

当社ではSEOコンサルティングサービスを提供しており、タイトルや見出しの改善といった内部施策から、ページスピード改善まで柔軟に対応してます。SEO対策にお悩みでしたら、ぜひご利用ください!
アナトミー SEOコンサルティング

最後に弊社ではサーチコンソールとGA4データを1つにまとめて分析ができる「SEO分析ツール アナトミー」 を提供しております。運用しているサイトのSEOチェックを行うのに必要な機能が揃ったダッシュボードプランは全て無料でずっとご利用いただけます。是非、アナトミーに無料登録してサイトのSEOチェックをしてみてください。

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