こんにちは、SEO分析ツール「アナトミー」開発チームの江頭です。
リンクは、ページとページとの関連性を検索エンジンに示します。Googleのランキング指標のうち、リンクは上位2位以内に入っているので、とても重要です。
この記事では、「内部リンクでのアンカーテキストの書き方」「外部リンクを設置するときの注意点」「リンク切れへの対処法」など、リンクに関してGoogleの推奨している内容をまとめて紹介します。
- 関連記事:テクニカルSEOのためのSEOチェックリスト57項目
- 関連記事:SEOを意識した内部リンクの作り方
- 関連記事:被リンクの増やし方
- 関連ツール:被リンクテキストの一覧を確認する【アナトミー】
概要
Googleは、以下7つのルールに沿ってリンクを作成することを推奨しています。
- アンカーテキストにリンク先ページのキーワードを含める
- アンカーテキストは短く分かりやすい文字列にする
- ユーザーが投稿したリンクにはrel=ugcをつける
- 広告リンクにはrel=sponsoredをつける
- 目次のページ内リンクはh2タグにリンクを張る
- リンクと識別できる見た目にする
- リンク切れは404エラーか301リダイレクトを返す
ルール① アンカーテキストにリンク先ページのキーワードを含める
概要
リンク文字列には、リンク先ページの内容を表すキーワードや関連語句を含めます。
アンカーテキストをリンク先の名前として利用する
Googleは、リンクのテキスト文字列をリンク先ページの「呼び名」として解釈しています。あるページに対して、同じ「呼び名」でリンクがたくさん張られていると、Googleはその「呼び名」が定着しているとみなします。結果的に、その「呼び名」で検索するとリンク先ページが上位に表示されます。
実際、 ”出口” というキーワードで検索すると、Yahoo! Japan が表示されますが、これは十数年前、”出口”というアンカーテキストで Yahoo!Japan にリンクしているサイトがたくさんあったためです。
アンカーテキストに狙いたいキーワードを含める
aタグのテキストには、リンク先ページのキーワードや関連語句を含めるようにします。
例:
〇 | <a href=”https://…”>スニーカー格安通販「XXXXシューズ」</a> |
× | <a href=”https://…”>XXXXシューズ</a> |
ルール② アンカーテキストは短く分かりやすい文字列にする
概要
リンク文字列は重要な語句に絞って短くつけます。
長いテキストは重要なキーワードを認識できない
Googleはアンカーテキストから「そのリンク先ページを示す主要なキーワードが何か」を認識します。短いキーワードの場合は見間違いようがありませんが 、キーワードが多く含まれた長い文字列だと、主要なキーワードを見誤る可能性が高くなります。
短いテキストリンクにする
優先度の低いキーワードを外し、特徴的なキーワードに絞ったテキストにします。
例:
〇 | <a href=”https://…”> 秋田県産比内地鶏の卵で作る「XXXXカステラ」 </a> |
× | <a href=”https://…”> 創業大正元年 厳選した秋田県産比内地鶏の卵で30年間焼き続けてきた職人が秘伝のレシピで作る「XXXXカステラ」 </a> |
ルール③ ユーザーが投稿したリンクにはrel=ugcをつける
概要
信頼性のない外部リンクに良い評価を与えないようにします。
リンクを張るとリンク先を評価したことになる
あるページにリンクを張ると、リンク先ページに対して評価を分け与えることになります。
サイト内にブログや掲示板などがあり、悪意のあるユーザーがスパムサイトへのリンクを書き込むと、結果的にそのサイトがスパムサイトへの評価を助長していることになります。スパムサイトに加担しているとみなされると、リンク元サイトがペナルティを受ける可能性があります。
ユーザーが投稿したリンクにはrel=ugc属性をつける
一般ユーザーが投稿したURLをaタグで出力する際、rel=ugc属性を追加します。
<div class="user-comment">
この商品、とってもおすすめですよ!<br>
<a rel="ugc" href="https://...">xxxxxx</a><br>
</div>
WordPressのプラグインなどでは標準で対応していますが、ユーザーレビューやコメント機能を独自に実装しているときには、開発エンジニアへ周知するようにしてください。
なお、従来はrel=nofollow属性が利用されていましたが、2019年からは適切な属性としてrel=ugc属性が導入されています。今後は、rel=ugc属性の追加をお勧めします。
ルール④ 広告リンクにはrel=sponsoredを付ける
概要
広告リンクの設置がガイドライン違反とみなされないようにします。
広告リンクがガイドライン違反になることがある
Googleは、多数のサイトから同じページに張られたリンクをスパムと判断し、リンクを設置したサイトにペナルティを課すことがあります。広告も多数のサイトにリンクが設置されるため、「スパムリンクを掲載したページ」と判断される恐れがあります。
広告リンクにはrel=sponsored属性を付ける
広告タグを記述する際、aタグにrel=sponsored属性を追加します。
<div class="ads">
<a rel="sponsored" href="https://...">xxxxxx</a>
</div>
なお、従来はrel=nofollow属性が利用されていましたが、2019年からは適切な属性としてrel=sponsored属性が導入されています。今後は、rel=sponsored属性の追加をお勧めします。
ルール⑤ ページ内リンクはリンク先をh2タグにする
概要
目次のページ内リンクは、h2タグへリンクさせます。
- 関連ツール:Hタグの設定内容を確認する【アナトミー】
内部リンク集をサイトリンクで表示する
目次のように、ページの見出しに対応する内部リンク集があると、検索結果にサイトリンクを表示することがあります。
navタグで囲まれていて、aタグのリンク先がh2タグを指し示しているときに、 内部リンク集と判断します。
目次をnavタグで囲み、リンク先を見出しにする
目次は、全体をnavタグで囲みます。h2タグにid属性を付け、目次のaタグからページ内リンクを設定します。
<nav>
<ol>
<li><a href="#heading-1">ClusterSEOとは?</li>
<li><a href="#heading-2">サービスの特徴</li>
<li><a href="#heading-3">他サービスとの違い</li>
<li><a href="#heading-4">料金</li>
<li><a href="#heading-5">FAQ</li>
<li><a href="#heading-6">お問い合わせ</li>
</ol>
</nav>
...
<h2 id="heading-1">ClusterSEOとは?</h2>
<h2 id="heading-2">サービスの特徴</h2>
<h2 id="heading-3">他サービスとの違い</h2>
<h2 id="heading-4">料金</h2>
<h2 id="heading-5">FAQ</h2>
<h2 id="heading-6">お問い合わせ</h2>
ルール⑥ リンクと識別できる見た目にする
概要
リンクをクリックできると認識可能なデザインにする。
誤解を生むリンクはガイドライン違反
背景色と同化したリンクや非常に小さなリンクなど、不自然なリンクを設置するとガイドライン違反になります。
分かりやすいリンクを設置する
本文とは異なる部分だと認識できるようなデザインにします。
例:
- ボタン風のデザインにする
- リンクを本文とは異なる色にする
- リンクを太字にしたり下線を引く
- 「>」などの記号を付ける
ルール⑦ リンク切れは404エラーか301リダイレクトを返す
概要
ページが見つからないときは、サーバーから404エラーを返します。
リンク切れページもクローリングする
Googleは、すべてのリンク先を定期的にクローリングしています。リンク切れを発見してもクローリングはやめず、復活したページか、移転先ページを見つけようと巡回します。
ページが見つからないときに、サイトTOPページにリダイレクトすると、Googleはリンク元との関連が正しく識別できなくなります。
また、301リダイレクトで古いURLから新しいURLに転送すると、Googleは新しいURLにページ評価を引き継ぎます。
移転先ページへ301リダイレクトするか、なければ404エラーを返す
リンク切れの原因に応じて、301リダイレクトか、404エラーを返すようにします。
リンク切れの原因 | 対処方法 |
---|---|
ページのURLが変更された | 301リダイレクトで新しいページへリダイレクトする。 |
ページを削除した | 404エラーを返す |
リンク元のURLが誤っている | 404エラーを返す。リンク元のURLを修正する。 |
ページが見つからないとき、404エラーでエラーページを表示することは問題ありませんが、TOPページやエラーページへのリダイレクトは行わないようにします。
- 関連記事:301リダイレクトの設定と注意点
サイトに設置済みのリンクを把握する
サイト内に、現在どのようなリンクが設置されているか、確認したうえで作業を進めると効率が良いでしょう。SEO分析ツール「アナトミー」のリンク分析機能を使うと、リンク元ページやアンカーテキストをページごとに確認できます。
この例では、赤枠のページに対して4画面5か所から被リンクがあることが分かります。コンテンツ数を考えると、もう少し被リンクを増やす余地があります。被リンクの文言は全リンクで統一されているため、こちらは問題ないことが分かります。
まとめ
内部リンクのアンカーテキストの見直しは、各ページのキーワードを意識し、サイト全体で整合性が取れた形で行うのがベストです。
弊社では、アンカーテキストの見直しをはじめとする内部施策をサポートするSEOコンサルティングサービスを提供しています。SEO対策の一環として是非お役立てください。
今回ご紹介した、リンクの張り方については、Google検索セントラルに配置されている公式SEOドキュメントの一つ、SEOスターターガイドにて説明があります。「Google公式SEOガイド読解セミナー」では、このSEOスターターガイドのポイントを図解し、分かり易く解説します。
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