こんにちは、SEO分析ツール「アナトミー」開発チームの新枦です。
ディスクリプション(description metaタグ)は、検索結果のスニペットに表示される文章です。タイトルタグとセットで、ユーザーがリンクをクリックするかの判断材料として、とても重要なタグの一つです。
今回の記事では、SEO対策やユーザーのクリック率を上げるのに最適なディスクリプションの書き方について、解説していきます。
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ディスクリプション(description)とは?
ディスクリプションとは、検索エンジンのクローラーにページの概要を伝えるためのHTMLタグの一つです。
また、検索結果のタイトルの下に表示され、検索してきたユーザーにページの概要を説明する役割も持っています。
SEO対策でタイトルと同じ様によく話題に上がる要素の1つで、適切に設定することでページのクリック率を高めることができ、SEO対策を行う上で重要な役割を持っています。
ディスクリプションを設定するべき理由
前述の通り、ディスクリプションは、検索結果に表示され、ページの概要を説明する役割を持っています。言い換えれば、ディスクリプションは、Google検索結果上でコンテンツをユーザーにアピールできる唯一の場所ということです。
Googleの検索結果には、広告を除くと1ページに10サイトのURLが並びます。ユーザーはその中から自分の検索意図に合った内容が「書いてありそう」なページを選択し、クリックします。
ディスクリプションが適切に書かれていないと、たとえ検索意図に合致した高品質なページを用意していたとしても、ユーザーの目からは「知りたいことが書いていなさそう」に見えてしまいます。
コンテンツの内容を「端的に」「正確に」ユーザーに伝え、クリックしてもらうためには、ディスクリプションを適切な文字数で、適切な内容で書くことが必要なのです。
ディスクリプションを設定しない場合
ちなみに、ディスクリプションを設定していない場合でも、Google側でコンテンツの内容を解析し、記事内の検索意図に「合っていそうな部分」を抜粋して検索結果に表示してくれます。
ただし、あくまで検索エンジン側が自動で抜粋するものなので、不自然な日本語になっていたり、記事の内容を正確に要約できていなかったりと、自分でディスクリプションを設定する場合に比べると、ユーザーから見たコンテンツの信頼性が下がってしまいます。
ディスクリプションのSEO効果
結論から言うと、ディスクリプションを設定することで検索順位に直接影響することはありません。ですが、間接的に検索順位を上げることや、CTRを改善することができます。
検索順位に直接影響はしない
ディスクリプションを設定すること自体にSEO効果はありません。Google WebMasterの2017年12月のオフィスアワーにて、John Mueller氏が断言しています(動画内30分ごろから)。また、2020年現在においても、description metaタグについては、Googleのウェブマスター向けガイドライン内でも言及がないため、description metaタグの扱いについては、現在も変わっていないものと予想されます。
ですが、前述の通り、ディスクリプションはユーザーのCTRにかかわる要素なので、CTRが改善され、PV数、ユーザーの滞在時間、回遊率の増加などに繋がり、巡り巡ってSEOの効果が出てくる要素となります。
CTRの改善につながる
CTR(Click Through Rate・クリック率)は、Google検索結果への表示総数と、ユーザーが実際にクリックしてコンテンツに流入した数から算出されます。
検索キーワードやコンテンツにマッチした、適切なディスクリプションを設定することで、ユーザーが自分にとって有益な情報があるかどうかを判断できるようになり、CTRの改善につながります。
ディスクリプションを確認する方法
SEO分析ツール「アナトミー」では、ページごとの検索順位やクリック数などの数値とともに、ディスクリプションを確認できます。
タイトル、hタグも合わせて表示されるので、タイトル、見出しとの整合性も確認できます。
descriptionメタタグの設定方法
HTMLでは、ディスクリプションはmeta
タグでhead
タグ内に記述します。name
属性はdescription
固定、content
属性には説明文を設定します。
<head>
<meta name="description" content="ここにページの説明を記述">
WordPressでは、All In One SEO Packなどのプラグインをインストールすると、ディスクリプションを設定できます。All In One SEO Packの場合は、投稿記事の下部にある「説明」欄に記述します。
ディスクリプションの書き方
ここからは、ディスクリプションの基本的な書き方を説明していきます。
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ディスクリプションにSEOキーワードを含める
タイトルと同様に、ディスクリプションにもページごとに選定したSEOキーワードを含めましょう。ディスクリプションにはタイトル以上の情報を含めることができるため、関連ワードを含めることもおすすめです。
検索結果のスニペットのうち、検索キーワードに一致する部分は太字で強調表示されるので、注意を引くことができます。
例:検索キーワードが ”PageSpeed Insights スコア” の場合
■OK
<meta name="description"
content="PageSpeed Insightsのスコアはファーストビューの表示速度を上げれば改善しますが、パフォーマンス改善には作業コストとの兼ね合いも必要です。弊社の運営サイトで、実際にスコアが改善した効果的な具体策を5つ解説します。">
■NG
<meta name="description"
content="パフォーマンス計測ツールの点数はファーストビューの表示速度を上げれば改善しますが、パフォーマンス改善には作業コストとの兼ね合いも必要です。弊社の運営サイトで、実際に点数が改善した効果的な具体策を5つ解説します。">
文章形式で書く
description メタタグでは説明を文章形式で記述します。
■OK
<meta name="description"
content="PageSpeed Insightsのスコアはファーストビューの表示速度を上げれば改善しますが、パフォーマンス改善には作業コストとの兼ね合いも必要です。弊社の運営サイトで、実際にスコアが改善した効果的な具体策を5つ解説します。">
■NG
<meta name="description"
content="PageSpeed Insightsのスコアを改善する5つの施策">
単なるキーワードの羅列になっていたり、キーワードを詰め込みすぎて意味の分からない文章になっていると、ユーザーは不信感を抱いてしまいます。キーワードを適切に盛り込み、コンテンツの内容を端的に説明する文章になるようにしましょう。
他のコンテンツのディスクリプションと内容が被らないようにする
サイト内のどのコンテンツにも同じディスクリプションを設定しているサイトをたまに見かけます。
全コンテンツに機械的に同じディスクリプションを設定しているのであれば、そのディスクリプションはどのコンテンツにも合致しない要約文になってしまっているはずです。そのようなディスクリプションではユーザーのクリックを喚起できません。
ユーザーにコンテンツの内容を正しくアピールするためにも、ディスクリプションは各コンテンツで個別に設定しましょう。
ディスクリプションの文字数
ディスクリプションの文字数は100文字程度を目安にします。
Google 検索結果に表示されるスニペットは、およそ 100 ~ 120 文字程度です。長いディスクリプションを書いても、一部のテキストしか表示されません。
ただし、ディスクリプションの適正文字数は、検索エンジンの仕様変更によって変動します。あくまでも、2020年10月現在のディスクリプションの文字数の目安、として見ていてください。
ディスクリプションの書き方3つのコツ
ディスクリプションの内容がCTRにかかわってくるのは先述の通りです。
では、具体的にはどのような内容でディスクリプションを書いていけばいいのでしょうか。
セオリーやポイントは沢山ありますが、ここでは特に重要なものを3つご紹介します。
ユーザーに問いかける
「XXにお困りではありませんか」「〇〇をご存じですか?」など、ユーザーに問いかける文章で、ユーザーの興味を引きます。
検索キーワードとコンテンツの内容から、「このサイトなら悩みを解決できるかもしれない」「このサイトなら知りたいと思っていた情報が手に入るかもしれない」とユーザーに思わせることのできる問いかけが重要です。
メリットの提示
ディスクリプションに記事の内容を書くのはもちろんですが、それに加えて、ユーザーにとってどのようなメリットがあるのかを示すことが重要です。解決できること、知ることができる情報など、より具体的なものを書くようにしましょう。
競合との差別化
ユーザーは沢山の検索結果から、流入するサイトを選びます。
他のサイトと同じような説明やメリットの提示では、自分のサイトが選ばれる可能性は上がりません。
競合サイトのディスクリプションを見て、自分が提示できる、競合にはないメリットを提示し、差別化を図りましょう。
ディスクリプションが検索結果に反映されない理由
ディスクリプションメタタグを変更しても、設定した内容が検索結果に反映されないことがあります。
主な原因は以下の2つです。
- クローラーがまだページをクロールしていない
- ディスクリプションが検索キーワードにマッチしない文章と判断されている
クローラーがまだページをクロールしていない
Googlebotがページをクロールする頻度は、数時間から長い場合で数週間と幅があります。
すぐに反映されることは少ないので、最低でも数日は経過を観察しましょう。
また、インデックス登録をリクエストすると、比較的早く反映されます。
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ディスクリプションの内容がキーワードにマッチしない
Google検索結果のスニペット部分には、以下のいずれかが表示されます。
- description metaタグの内容
- 検索キーワードを元に、ページ内から自動抽出したテキスト
Googleは、ページの内容を表すのにふさわしい文章がどちらかを選定するので、場合によって、ディスクリプションが表示されたり、自動抽出したテキストが表示されたりします。検索キーワードによっても、ディスクリプションが表示されるケースと、そうでないケースがあります。
どのキーワードで検索しても設定したディスクリプションが表示されない場合には、Googleによって、コンテンツとディスクリプションがマッチしていないと評価されている可能性があります。ディスクリプションの内容を見直してみましょう。
なお、ページ内からの自動抽出を防ぐには、section
タグ・div
タグ・span
タグのいずれかにdata-nosnippet
属性を記述します。
<div data-nosnippet>
スニペットに表示されたくないテキスト
</div>
SEOセミナーでも詳しく解説
それ自体が検索順位に関係はしませんが、ディスクリプションの設定は、「テクニカルSEO」というSEO施策の1つです。
今回ご紹介したディスクリプション以外にも、タイトルや見出し、構造化データなど、コンテンツを作る際に意識したいSEO施策がたくさんあります。
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まとめ
この記事では、SEOを意識したディスクリプションの文字数と書き方について、解説してきました。
ユーザーからのクリック率を上げ、検索結果で上位にランクされるためにも、ディスクリプションは重要な要素なので、よく検討して書きましょう。
また、ディスクリプションは一度決めたら終わりではなく、変更することで、クリック率が向上するかどうか、改善していくことも大切な作業です。
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