- 2019.07.31
- SEOイディオム
こんにちは、SEO分析ツール「アナトミー」開発チームの新枦です。
ドメインとは、 こちらのブログのURLにおける「technical-seo.jp」に当たる部分を指します。SEO対策を行う上で、サイトのドメインがどれほど評価されているかご存知ですか?
この記事では、ドメインパワーについて、そしてSEOへの影響について解説していきます。
ドメインパワーとは?
ドメインパワーとは、別名「ドメインオーソリティ(Domain Authority)」とも呼ばれ、Googleが検索順位を決定する上での評価項目の一つです。
Googleでは、サイトのコンテンツの評価をして検索順位を決定していますが、それとは別にドメイン毎にサイトの評価をしていると一般的に言われています。実際に検索結果に表示されるページを見ても、更新頻度が高いような、きちんと運用されているサイトや有名サイトが上位に表示される傾向があることが分かります。
ドメインパワーチェックツール
ドメインパワーをチェックするツールは無料・有料問わずあります。無料だとパワーランクチェックツールやMOZ、有料だとAhrefsやMajesticといったドメインパワーチェックツールがあります。各ツールで独自計測したドメインパワーの値を確認することができます。
パワーランクチェックツール

株式会社アクセスジャパンの独自アルゴリズムで、SEO観点でのドメインの強さを数値化してくれるツールです。ドメインを入力しチェックボタンを押すだけで、ドメインパワーを計測してくれます。
MOZ

様々なSEOツールを提供しているMOZ。その中のFree SEO ToolsのLinkExplorerでドメインパワーをチェックできます。会員登録をすれば無料で利用できます。
Ahrefs

自社サイトだけでなく競合サイトの被リンク分析や想定流入キーワード、ソーシャルメディアの反応などを把握することができるSEO分析ツールです。このツールでもドメインパワーを計測することができます。
Majestic

自社や競合のWebサイトの被リンクを解析できるツールです。被リンク数が分かるだけでなくユニークな独自の指標も搭載しています。この中のトラストフローという値がドメインパワーにあたるものです。
ドメインパワーの目安
チェックツールで調べたドメインパワーの値は、それ単体で解釈をせず、相対的に解釈をします。
ドメインパワーは、競合となる他サイトと値を比較することによって初めて意味を持ちます。そのため、ドメインパワーの値に目安や推奨値のようなものは存在しません。
考えることは、どの競合サイトのドメインパワーが上か下か、ということです。
「ドメインパワーが50だから高い」「ドメインパワーが10だから低い」のように、数字だけを見て判断しないようにしましょう。
独自ドメインのSEO上の有効性
新規のサイトを立ち上げる際に独自のドメインを取得するのと共有ドメインを使用するのではどちらがSEO上有効でしょうか?
共有ドメインではそのドメインで前述のドメインパワーを共有するため、自前のSEO対策だけでは効果が限定的になります。一方で、独自ドメインならSEO対策の効果が直接ドメインパワーに反映されます。
また、独自ドメインには、TLD(トップドメイン、「.jp」や「.com」など)やSLD(セカンドレベルドメイン、例えば「.co.jp」における「.co」)によってドメイン所有者の性質の提示や、ドメイン名によるブランディングといった大事な役目もあります。SEOの観点で言えば、独自ドメインを取得したほうがよいでしょう。
新ドメインとサブドメインのSEO上のメリット
新規サイトでは、新ドメインとサブドメインのどちらを使ったらいいでしょうか?
既存ドメインのサブドメインを使用すると、そのドメインのドメインパワーと評価が統合されるため、新しいコンテンツであっても検索順位が上がりやすいと考えられます。
そのため、早く上位を狙うならば、サブドメインがお勧めです。
一方で、ドメインには前述のようなブランディングの一面もあるので、新ドメインを選択するという選択肢もあります。新規ドメインであれば、既存ドメインのサイトとリンク関係を構築することによってSEOの外部対策としても用いることができるうえ、既存ドメインのドメインパワーを上げることにもつながります。ただし、不自然なリンクについてはgoogleによるペナルティの対象になるのであくまで正当なリンクに留めましょう。
- 関連記事:被リンクの増やし方
- 関連記事:ブラックハットSEOとホワイトハットSEOの違い
新規サイトと既存サイトのリンク構築を最適化する
新ドメインでサイトを構築した場合には、既存サイトと新規サイトで相互にリンクを構築し、既存ドメイン、新ドメイン共にドメインパワーを上げられるように調整しましょう。既にある程度評価を得ている既存サイトのコンテンツから新規サイトのコンテンツにリンクを張ることで、新規コンテンツのSEO評価も上げられます。
SEO分析ツール「アナトミー」の内部リンク分析機能を使えば、サイト全体を俯瞰して、リンクを張るべきコンテンツを確認することができます。

ドメイン変更とSEOへの影響
前述のとおりドメイン毎にSEOの評価がされるため、ドメインを変更する際には当然SEOへの影響があります。SEOへの影響を最小限に抑えるためには、ドメインの移行を正確に行った上で、ドメインの変更をGoogleに通知する必要があります。
ドメインの変更に必要となるSEO関連の作業は、以下のようなものです。
- 旧ドメインから新ドメインに301リダイレクトする
- canonical タグや構造化データのURLを新ドメインに変更する
- サイトマップを更新する
- 旧ドメインのrobots.txtは全URL許可にする
- GoogleサーチコンソールでURL移転を申請する
この中で、301リダイレクトは非常に重要で、これを行わないと、SEO評価が旧ドメインから新ドメインへ引き継がれない可能性があります。
ドメイン変更手順の詳細については、GoogleのSearch Consoleヘルプに掲載されています。
- 関連記事:SEOに効果的なURLとは?
- 関連記事:301リダイレクトの設定と注意点
ドメイン名とSEOの関係
ドメイン名とSEOは関係があるでしょうか?
Google公式のSEOスターターガイドでは、サイトのコンテンツや構造を表すURLを付けることが推奨されています。
おすすめの方法
URL で単語を使用する
サイトのコンテンツや構造に関連する単語を含む URL は、サイトを閲覧するユーザーにとってより親切になります。
避けるべき方法:
・不必要なパラメータやセッション ID を含む長い URL を使用する。
・「page1.html」のような一般的なページ名を選ぶ。
・「baseball-cards-baseball-cards-baseballcards.html」のように過度にキーワードを使用する。
検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド
その一方で、ドメイン名とSEOの関係性には言及がないため、SEO効果を考慮してドメイン名を考える必要はないと言えるでしょう。
しかし、TLD(トップレベルドメイン)については事情が異なります。
TLDとは、「.com」や「.jp」など、最上位のドメインを指し、ドメイン所有者の属性や地域を表します。TLDには全ての地域で使用できるgTLD(例:「.com」や「.biz」など)や、その地域に住所がある等、地域的制約があるccTLD(例:「.jp」)、漢字や平仮名など、言語特有の文字を使用できるIDN TLD等があります。
Googleでは、どのTLDを用いた場合でも検索順位への影響がないとしていますが、ccTLDについては、そのウェブサイトが該当の国に関係している可能性が高いと判断し、その地域での検索結果に反映させるようです。
特定の国をサイト コンテンツのターゲットに設定する(地域ターゲティング)
特定の言語を話す特定の国のユーザーを、ウェブサイトやその一部のターゲットに設定することができます。これにより、対象国でのページ ランキングは向上しますが、他の地域や言語の結果に悪影響がおよぶことがあります。
他地域、多言語のサイトの管理
ドメイン以外でも地域ターゲットの設定は出来るため、SEO対策に必ずccTLDが必要という訳ではありませんが、ccTLDが地域による検索順位に大きく関わってくることは認識しておきましょう。
- 関連記事:hreflang属性の書き方と注意点
ドメインパワーを上げる方法
ドメインの調整以外にドメインパワーを上げるには、サイトへのアクセス数、被リンク数を増やすことと、継続的にサイトを更新することが重要です。
リライトやUX改善などのテクニカルSEO、SEO内部施策を行い、ユーザーに有益な情報を発信し続けることで、検索エンジンから信頼を獲得しましょう。
ドメインパワーを上げるには、被リンクの購入のようなブラックハットSEOではなく、地道で継続的な施策が最も効果を発揮することを覚えておいてください。
- 関連記事:SEO(検索エンジン最適化)の基本
まとめ
この記事ではドメインとSEOの関連性について解説してきました。
ドメイン名とSEOには関連性はないものの、TLDのローカルSEOへの影響や、ドメイン変更によるSEOへの影響があるため、ドメインの選択は適切に行いましょう。
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今回ご紹介したドメインパワーはSEOにおいて重要な要素の一つです。しかし、前述した通りドメインパワーだけで一気に検索順位が上がるということはありません。
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