こんにちは、SEO分析ツール「アナトミー」開発チームの内村です。
SEOとは検索エンジンにWebサイトを正しく読み取ってもらうために最適化し、検索結果の上位表示を目指すことです。また最適化するための一連の対策のことをSEO対策と言います。
つまりSEO対策をすることで検索エンジンでの表示順位を上げ、自社のサービスや製品をより多くの人に見てもらうことができるという事です。
この記事ではこれからSEOを始めたいと考えている方や、SEOの基本的な事を復習したいと考えている方に向けたSEOの意味と目的について解説していきます。
SEO(検索エンジン最適化)の意味
SEO(検索エンジン最適化/エスイーオー)とは”Search Engine Optimization”の略であり、検索結果での上位表示を目指す取り組みのことです。また最適化するための対策のことをSEO対策と言います。
WebマーケティングとSEOには密接な繋がりがあります。Webサイトを見るユーザーの大半が検索エンジン(Google,Yahoo,Bing)を利用して目的の情報を探すからです。つまり、検索結果の上位に表示されるということはより多くの人々に自社のサービスや製品を見てもらう機会が増えるということです。
以上の事から「SEO」はWebマーケティングに関わる人の関心がとても高い分野なのです。
SEOのメリット
広告と比べて費用対効果が高い
表示を続けるために継続的に費用がかかる広告と違い、検索結果は表示されている間に費用が発生することがありません。適切なSEO対策を実施し、常に検索上位に表示されている状態を維持すれば、広告と同等かそれ以上の集客効果を持続することができます。
購買意欲が高いユーザーを獲得できる
一般的にユーザーは商品やサービスを検討する際に情報収集をします。その情報収集の際に検索エンジンが使われる事が多く、検索ユーザーはアクセスした時点で購買意欲が高く、その後の購入に至りやすいと考えることができます。
サイトへの流入数が中長期的に安定する
検索順位は緩やかに変動するため、一度検索結果の上位に表示されるとしばらくの間は上位表示が継続します。それにより、ユーザーの目に触れる機会が増え、中長期的に安定したユーザーの流入を得る事ができるようになります。
ブランディング効果がある
検索エンジンを利用しているユーザーは、上位に表示されている検索結果に対して良い印象を抱く傾向にあります。よって検索上位に表示されることでサービスを利用してくれる可能性が上がると言えます。
SEOのデメリット
効果が出るまでに時間がかかる
SEOは、対策を実施してから実際に検索順位に変動があるまで時間が掛かってしまいます。なので広告などと違って、すぐに集客ができるようになる訳ではないということです。
SEO対策には専門スキルが必要
SEOの知識やその対策方法は、Googleのアルゴリズムの変更に伴い、日々変わっていきます。日常的にSEOの最新情報を収集していないと適切なSEO対策を行うことが困難になってきます。オンライン開催しているSEOセミナーへの参加もおすすめです。
検索アルゴリズムによる順位変動リスク
検索順位はGoogleのアルゴリズムの変更やその他の要因により、大きく変動する可能性があります。Webサイトへの集客を検索のみに依存しすぎると、そういった順位変動があった際に集客を得ることが難しくなってしまいます。
キーワードによっては成果を上げるのが困難
キーワードによっては競合が多く、検索順位を上げることが難しく、対策に時間を掛けても結果に繋がらない可能性もあります。
SEO対策の対象とする検索エンジン
世の中には「Google」「Yahoo!」「Bing」「Baidu」「DuckDuckGo」「MSN」など数多くの検索エンジンが存在します。この全てに対してSEO対策をしなければならないのでしょうか?
結論から言うと対策する検索エンジンは「Google」だけで大丈夫です。
2019年2月から2020年2月の日本国内の検索エンジンのシェアを見てみましょう。
検索エンジン | シェア |
---|---|
75.0% | |
Yahoo! | 20.1% |
Bing | 4.2% |
Baidu | 0.3% |
DuckDuckGo | 0.2% |
その他 | 0.2% |
Search Engine Market Share Japan | StatCounter Global Stats
Googleの利用率が約75%となっています。またYahoo!の検索エンジンはGoogleの検索エンジンをベースとしているため、Googleに対してSEO対策をすれば、日本国内で約95%の検索結果に対して対策をすることができるということです。
この結果から、Googleの検索エンジンに対してSEO対策をすれば十分であると言われている理由がお分かり頂けたと思います。
- 関連記事:検索エンジンの国別シェア【2020年版】
それではGoogleの検索エンジンに対してどういった事を意識して対策をすればいいのでしょうか?
Googleを意識したSEO対策
Googleは公式で検索の理念を明言しています。
”Google が掲げる 10 の事実”
4.ウェブ上の民主主義は機能する。
Google 検索が機能するのは、どのサイトのコンテンツが重要かを判断するうえで、膨大なユーザーがウェブサイトに張ったリンクを基準としているからです。・・・(中略)・・・ページ間のリンクを「投票」と解釈し、どのサイトが他のページから最高の情報源として投票されているかを分析します
Google が掲げる 10 の事実(一部抜粋)
また、Google検索の仕組みを次のように説明しています。
”Google検索の仕組み”
Google はいつでも、有益で関連性の高い情報をユーザーに提供することを目指しています。Google が検索に変更を加えるのは、検索結果の利便性を高めるためです。
Google 検索の仕組み | ユーザーを最優先する(一部抜粋)
つまり、Googleは外部のサイトからリンクをされているページはユーザーにとって有益であると判断し、高く評価すると解釈することができます。
ならば外部サイトからたくさんのリンクをつければそれだけで検索順位が上がるのかといえばそうではありません。
以前は外部サイトからの被リンクが多ければ多いほどサイトの評価が上がり、検索順位が上位に表示されていましたが、現在ではGoogleのアルゴリズムの改良(ペンギンアップデート)により、SEO対策の為だけにある悪質な外部リンクに関してはサイトの評価を下げたり、検索順位を下げるなどの対策がされています。
また、こういった検索エンジンのアルゴリズムの裏をかき、不当に検索順位を上げようとする行為をブラックハットSEOと言います。
以上のことからSEO対策とはユーザーにとって有益な情報を提供するコンテンツを作成し、そのコンテンツが他のサイトから自然にリンクを受けるようにすることであると言えます。
では具体的にどういった対策をすればいいのでしょうか?
サイトのSEO状況を確認する
SEO分析ツール「アナトミー」を使えば、ページごとの検索順位・クリック数・表示回数・検索ボリュームといったSEO全体の状況を確認できます。
複数のツールを行き来することなく、1度にさまざまな数値を確認できるので、SEO対策に役立ちます。
SEOの仕組み
SEOは、検索エンジンの持つ仕組みを考慮した上で、対策を実行していきます。
検索エンジンは、以下の3つのプロセスを行い、検索順位を決定しています。
これらのプロセスで問題が起きると、検索結果に表示されなかったり、検索順位が上がってきません。
つまりSEOとは、検索エンジンが行う3つのプロセスをスムーズに進行させる取り組みであると言えます。
そして、その取り組みには、大きく分けて「内部対策」と「外部対策」の二つに分けられます。
内部対策
内部対策は、Webサイトの内部を修正するSEO対策のことで、テクニカルSEOとほぼ同義です。
内部対策は、大きく「クロール最適化」「インデックス最適化」の二つに分けることができます。
- 関連記事:SEOチェックリストのダウンロード
クロール最適化
まず検索結果サイトが表示されるためにはGoogleのクローラーに巡回(クロール)してもらわないといけません。
クローラーとは、Webサイトの情報を読み取るGoogleのプログラムのことです。
このクローラーにサイトの全ページをくまなく巡回してもらうということがSEO対策の第一歩ということになります。
そのためには以下の様な対策を実施して、クローラーの巡回性(クローラビリティ)を向上させる必要があります。
- リンク構造(サイト構造)の最適化
- XMLサイトマップの送信
- モバイルフレンドリーへの対応
- 表示速度の改善
- noindexによるインデックス制御
こういった対策のことをクロール最適化といいます。
- 関連記事:SEOの内部対策とは?【3つの効果的な対策】
- 関連記事:SEOを意識した内部リンクの作り方
- 関連記事:XMLサイトマップの作り方
- 関連記事:Googleサーチコンソールでサイトマップを登録する方法
- 関連記事:モバイルフレンドリーとは?対応と確認方法
- 関連記事:表示速度の改善
- 関連記事:noindexでインデックス登録を拒否する方法
インデックス最適化
Googleクローラーが取得したコンテンツは、検索インデックスと呼ばれるデータベースに情報が蓄積されます。しかし、Googleがサイトに記述された内容を理解できなければ、コンテンツを正しい検索インデックスに登録することができません。
そこで、コンテンツの内容の理解を促すための次のような対策が必要となってきます。
- タイトルやディスクリプションの設定
- 見出しタグの設定
- 画像の最適化
- canonical linkタグの設定
- 構造化データの設定
こういった対策のことをインデックス最適化といいます。
- 関連記事:SEOを意識したタイトル(titleタグ)の付け方
- 関連記事:SEOに効果的なディスクリプションの付け方
- 関連記事:h1タグの書き方
- 関連記事:SEOに効果的なURLとは?
- 関連記事:SEOに効果的な画像の配置方法・使い方
- 関連記事:link rel=”canonical”タグとは?URL正規化の方法
- 関連記事:リッチリザルト(リッチスニペット)対応まとめ
- 関連記事:テクニカルSEOのためのSEOチェックリスト57項目
外部対策
SEOにおける外部対策とは外部サイトからリンクを貼ることで、Googleにユーザーにとって有益なサイトであると認識させる対策です。
内部対策よりも効果が出やすい事から注目されることの多い方法ですが、関連性の低い外部サイトから無数にリンクを貼ったりするとブラックハットSEOと認識され、Googleからペナルティを受ける可能性があります。
現在でも別ドメインでサテライトサイト(SEO目的の別サイト)などを作成し、外部リンクを貼る事でメインサイトのSEO評価を挙げようとする方法は存在しますが、Googleからのペナルティを受けるリスクを考えれば、こういった手法は取らない方が良いでしょう。
あくまでユーザーにとって有益なコンテンツを作ることで外部から自然にリンクを獲得するしかありません。
- 関連記事:被リンクの増やし方
- 関連記事:ブラックハットSEOとホワイトハットSEOの違い
検索順位の確認
SEO対策の成果は、検索順位で評価するのが良いでしょう。定期的に順位を計測できる検索順位チェックツールを使うと便利です。
なお、検索からの流入数でSEO対策を評価する方法もありますが、季節的な変動によって検索数自体が変動する点には注意が必要です。
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まとめ
SEO対策をするときは、まず以下の2つを意識して対策しましょう。
- Googleのクローラーがサイトを巡回しやすいようにする
- Googleのクローラーに正しく読み取れるようにする
ただし、SEO対策というのはユーザーにとって良質で有益なコンテンツがあって初めて効果が出るものです。なので検索結果の上位表示を狙うのであれば、ユーザーにとって良質なコンテンツをしっかり用意した上で対策を行ってみてください。
これらのポイントを意識することでSEOの本質を見失うことなく、検索結果の上位表示を狙っていくことができるはずです。
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